「テレビや役所のパンフレット、最近なんだか外国に来たみたいに難しい言葉ばかり……」 そんなふうに感じているのは、あなただけではありません。私も、役所の窓口で「まずはポータルサイトからログインして、電子申請をお願いします」なんて言われた日には、心の中で「日本語で、紙で、話して!」と叫びたくなります。
今日は、そんな「最近のややこしい言葉」を、私の失敗談も交えながら、できるだけ噛み砕いてお話しします。お茶でも飲みながら、ゆっくり読んでみてくださいね。
1. 「マイナポータル」と「電子申請」という迷路
先日、役所から届いた一通の封筒。そこには「お手続きはマイナポータルでの電子申請が便利です」と書かれていました。 「便利」という言葉に誘われて、スマホを手に取ってみたものの……これがもう、迷路の始まりです。
電子申請
これは簡単に言えば、「役所まで行かずに、スマホやパソコンを使って、インターネット上の窓口で書類を出すこと」です。わざわざバスに乗って、何十分も待合室で待たなくていい、というのが役所側の言い分ですね。
マイナポータル
これは、「あなた専用のデジタル版・役所ポスト」だと思ってください。マイナンバーカードを「鍵」にして、自分だけのポストを開け、そこから書類を入れたり、役所からのお知らせを受け取ったりする場所です。
私は最初、この「ログイン」という作業でつまずきました。暗証番号を3回間違えて、結局役所の窓口までロックを解除しに行く羽目に……。 「便利にするために、不便な思いをする」という、なんとも皮肉な経験をしましたが、窓口の方に「みんな同じところでつまずきますから大丈夫ですよ」と言われ、少しホッとしたのを覚えています。
2. テレビでよく聞く「サブスク」って、月謝のこと?
最近、テレビのCMやニュースで「サブスク」という言葉をよく耳にしませんか? 「最新の車もサブスクで!」「映画も音楽もサブスク!」……なんだか魔法の言葉のようですが、これ、実は私たちの世代にはおなじみの「月謝」や「定額制」のことなんです。
昔の「牛乳の配達」や「新聞の定期購読」を思い出してください。 毎月決まったお金を払うと、毎日新聞が届きますよね。あれの現代版です。
- 昔: 映画を観るなら、その都度チケットを買う。
- 今(サブスク): 毎月1,000円払えば、映画が何本でも見放題。
私の友人は、「サブスクだからお得よ!」と言われて始めた動画配信サービスを、一本も観ないまま半年間放置し、毎月お金だけ払っていました。 「使っても使わなくてもお金がかかる」のがサブスクの落とし穴。「便利だけど、お財布の蛇口を出しっぱなしにしないこと」。これが、私たちがサブスクと付き合う上での合言葉かもしれません。
3. 「ACP」……もしもの時の「家族会議」
さて、次は少し真面目な、病院や介護の現場で使われる言葉です。 最近、お医者さんやケアマネジャーさんから「ACP(エー・シー・ピー)」という言葉を聞くことがあるかもしれません。
これ、日本語では「人生会議」という愛称がついています。 「もしもの時、自分はどんな医療を受けたいか、どこで過ごしたいか」を、元気なうちに家族や信頼できる人と話し合っておくことです。
私は最初、「死ぬ時の話なんて縁起でもない」と避けていました。でもある時、近所の知人が急に倒れ、ご家族が「本人はどうしたかったんだろう」と泣きながら悩んでいる姿を見て、考えが変わりました。
「延命治療はどうするか」「最期は家がいいか、病院がいいか」。 こうした重い話を「ACP」なんていうアルファベットで言われると身構えてしまいますが、要は家族へのラブレターのようなもの。 「私はこうしてほしいから、あんたたちも迷わなくていいよ」と言っておいてあげる。それだけで、家族の負担はぐっと軽くなるんですね。
4. 「リテラシー」という言葉に怯えないで
最後に、最近よく「シニアもリテラシーを高めましょう」なんて言われます。 「リテラシー」。これもまた、鼻に付く言葉ですよね(笑)。
これは元々「読み書きの能力」という意味ですが、今は「情報を正しく使いこなす力」という意味で使われています。 「ネットの情報を鵜呑みにしない」「詐欺の電話を見破る」といったことも、すべてリテラシーに含まれます。
でも、考えてみてください。 私たちは長い人生の中で、近所の噂話の真偽を見極めたり、お買い得品かそうでないかを見抜いたり、立派に「生活のリテラシー」を磨いてきました。 それが、たまたま舞台が「スマホ」や「ネット」に変わっただけ。
わからないことがあったら、「これってどういう意味?」と聞く。 怪しいと思ったら、一度電話を切る。 それだけで、私たちは十分に「リテラシー」を持っていると言えるのではないでしょうか。
おわりに:わからないことは、宝物
こうして振り返ってみると、新しい言葉というのは、いつも私たちの生活を少しだけ不安にさせます。でも、その正体を知ってしまえば、「なんだ、そういうことか」と思えるものばかりです。
役所の窓口で、あるいはテレビの前で、「えっ、今の何?」と思ったら、それは新しい世界に触れた証拠。 「わからないから恥ずかしい」ではなく、「また一つ、新しい言葉に出会ったわ」と面白がってみるのもありだと思います。
私もまだまだ、スマホを片手に「これ、どういう意味かしら?」と首を傾げる毎日です。 でも、そうやって一つひとつ言葉を紐解いていくことが、今の時代の「脳トレ」だと思って楽しんでいます。
もし、あなたが役所やテレビで「これはどういう意味?」と思う言葉に出会ったら、ぜひ教えてください。また一緒に、ゆっくりと解き明かしていきましょう。
それでは、今日もお茶を飲みながら、穏やかな一日をお過ごしくださいね。


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